この文型は物事が悪い結果になって、対象(人や状況など)を非難したいときに使う。
A せいで B 。
B は A せいだ。
A…原因(非難の対象)
B…悪い結果
「AせいでB。」→「Aが原因でB(=悪い結果)だ。」
「BはAせいだ。」→「B(=悪い結果)はAが原因だ。」
「せい」を使って、「[名詞]のせいにする」という言い方もある。
「[名詞]を言い訳/理由にする」という意味になり、これも非難を含む。
例)人のせいにするな!(他の人を言い訳のために使うな!)
天気のせいにして休みたい。(天気を理由にして休みたい)
A せいか、 B 。
A…推測を含む原因/理由
B…結果
「~せいか、~。」は、「原因がはっきりわからないが、これが原因かもしれない」と言いたいときに使われる。
例)緊張のせいか、食欲がない。(緊張が原因かもしれないが、食欲がない。)
コーヒーを飲んだせいか、寝られない。(コーヒーを飲んだからかもしれないが、寝られない。)
年のせいか、人の名前を覚えるのに時間がかかる。(年齢が原因かもしれないが、人の名前を覚えるのに時間がかかる。)
食事や睡眠が十分なせいか、風邪を引かない。(食事や睡眠が十分だからかもしれないが、風邪を引かない。)
★気のせい…自分の心がそう思っているだけ/そう思っているのは自分だけ
例)気のせいか、こっちのケーキのほうが大きく見える。
気のせいか、奥の部屋から音がしたように思った。
気のせいか、視力が良くなったように感じる。
気のせいか、Aさんに嫌われているように思う。
例文:
・渋滞のせいで、バスがなかなか進まない。
・低気圧のせいで、頭が痛い。
・寝坊したせいで、電車を逃してしまった。
・同僚が急に休んだせいで、残業しなければならなくなった。
・この国の水不足は雨が少ないせいなんです。
・最近仕事が忙しいせいでプライベートの時間が減っている。
・湿度が高いせいで洗濯物が乾かない。
・箸の使い方が下手なせいで、好きな人に好感を持ってもらえなかった。
・昨日体調が悪かったのは睡眠が足りていなかったせいだと思います。
・突然降り始めた大雨のせいで動けなくなり、約束の時間に遅刻してしまった。
・風邪を引いたせいで、山登りに行けませんでした。
・さっきのお寿司は山葵が強すぎるせいで、魚の味がほとんどわからなかった。
練習:
・隣の住人がうるさいせいで、( )。
・このお店にお客さんが少ないのは( )せいだろう。
接続:
[V普通]+せい [い形]+せい [な形]な+せい [名詞]の+せい意味:
~が原因(→悪い結果になった)