この文型は「~と思う」の婉曲表現で、「たぶん~だろう/と思う」というような意味。
例)「遅れるのではないだろうか」→「たぶん遅れる」/「遅れるかもしれないと思う」
例)「遅れるのではないかと思う」→「たぶん遅れるだろうと思う」
そのため、意見を言うときに使われるが、自分の意見に100%の自信がないときや、はっきりは言いたくないときに使われる。
この文型は硬い表現で、書き言葉的。
会話で使われる場合は、かなり丁寧な言い方になる。
・~のではないだろうか←文章/独り言でよく使われる
・~のではないでしょうか←文章/会話でよく使われる
・~のではないかと思う←文章でよく使われる
・~のではないかと思います←文章/会話でよく使われる
「~のではないだろうか」の口語表現が下記の文型である。
丁寧度は以下のようになる。
~のではないでしょうか。↑改まった表現(フォーマル)
~んじゃないでしょうか。
~んじゃない? ↓砕けた表現(カジュアル)
「~んじゃない?」はカジュアルな口語表現のため、他の言葉で言い換えた場合は、以下のような意味になる。
例)「遅れるんじゃない?」→「たぶん遅れると思う」/「遅れる気がする」/「遅れる可能性が高いね」
例文:
・彼女は嘘をついているのではないだろうか。
・明日の試合、もしかしたら勝てるのではないだろうか。
・このプロジェクトは失敗に終わるのではないだろうか。
・佐藤「今回の案について、どう思われますか」
鈴木「そうですね…。私は最初に出た案の方がいいのではないかと思いますね」
・高橋さんより今井さんのほうが背が高いのではないかと思う。
・毎日こんなに勉強しているので、今回は合格できるのではないかと思います。
・A「この靴、8,000円なんだけど、どうかな?」
B「う~ん…ちょっと高いんじゃない?」
・佐々木「待ち合わせの時間ですが、6時半はちょっと遅いんじゃありませんか」
長谷川「えっ、そうですか」
佐々木「ええ。6時のほうがいいんじゃないでしょうか」
・青木「彼女から全然返事が来ないんだけど」
清水「う~ん…たぶん忙しいんじゃない?」
・「残ったご飯は冷凍しといたほうがいいんじゃない?」
・「坂本さん、約束の時間を間違えてるんじゃない?ちょっと連絡したほうがいいかも」
練習:
・このレストランは( )のではないかと思う。
・A「( )で一番景色がきれいな所へ行きたいんですけど…」
B「それなら、( )がいいんじゃないでしょうか」
・井上さんは明日( )んじゃないかと思います。
接続:
[V普通]+のではないだろうか/のではないかと思う [い形]+のではないだろうか/のではないかと思う [な形]な+のではないだろうか/のではないかと思う [名詞]な+のではないだろうか/のではないかと思う意味:
意見(推測を含む)