A なりに/の~。
A…名詞が入る場合、人や、直前の名詞を指す「それ」など。
「Aに合うレベルで/の」「Aができる範囲で/の」という意味。
動詞や形容詞が入る場合、人の状態や経験・能力の範囲を表す言葉が多い。
※「 A なりの~」のとき、『の』の後は[名詞]が使われる。
→[名詞]なりの[名詞]
謙遜や丁寧な態度を相手に示したいときに『私なりに』がよく使われるが、「自分ができる範囲の上限で」という意味なので、「これ以上はできません」という意味にもなる。
そのため、簡単な作業や問題に対して「私なりにやってみました/私なりに頑張りました」と言うと、相手から「能力が低い」と思われてしまう可能性があるので、使用場面には注意が必要でしょう。
★[名詞]には[名詞]なりの[名詞]がある。
A には A なりの B がある。
A…人や組織、団体など
B…名詞
「AにはA独自のBがある」という意味。
例)・主婦には主婦なりの大変さがあるものだ。
・そちらのお気持ちもわかりますが、私には私なりの考えがありますので…。
・A社にはA社なりの強みがある。
例文:
・娘は娘なりに将来のことについて考えているようだ。
・作文が下手でも、下手なりに書いて出さないと進級できない。
・ストレスは、生きているとなかなか尽きないものだから、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切だ。
・時間がかかるならかかるなりに、もっと早く準備しておかなければだめだろう。
・ご指摘いただいた点につきましては、弊社なりに精査させていただいた結果でございます。
・これでも、できないなりに頑張ったんです。
・おいしいお寿司を食べようと思えば、それなりの金額がかかる。
・お金がないならないなりの生活をしないと。
練習:
・給料が上がらないなら上がらないなりに( )。
・経験がないならないなりに、( )が必要だ。
接続:
[V普通]+なりに/の [い形]+なりに/の [な形]+なりに/の [名詞]+なりに/の意味:
~に合うレベルで/の、~に相応しい程度で/の