こんにちは!香港で日本語教師をしているゆたか( @yutakanihongo )です。
以前、こちらの記事で、『香港で日本語教師をする際に学生達と良い関係を築く秘訣』の第一弾を紹介しました。
海外全般でお役に立てる内容もありますが、香港特有の事情も紹介させていただきました。
今回はその第二弾として、参考にしていただけそうなポイントを追加でご紹介いたします。
※教える技術や知識量・授業の組み立て方などといった専門的なことは、当然レベルが高いほど好まれますので、ここでは除外します。
※以下に続く内容は単に一個人の経験と感想です。同じことをすれば必ずうまくいく・失敗するというわけではありませんので、あくまで参考としてお読みいただければ幸いです。
香港の食べ物・飲み物が好き
自国のものが好きと言われれば誰しも嬉しく感じると思いますが、香港もそうです。ローカル色が強いものを挙げると特に喜ばれます。そのため、広東語しか通じないような難易度の高いお店だとしても、片言の広東語や筆談を駆使してチャレンジするのがオススメです。
私の場合、日本語教師として香港に来る前に、数回旅行で来たこともあったため、初めのうちは旅行の時に試して気に入っていた『西米露』や『涼粉』、『鴛鴦』等を挙げていました。
『涼粉』と『鴛鴦』は特に反応が良かったです。知っているんですか?!と、学生のテンションが明らかに上がりました。
授業で食事の話をすると、学生からオススメのものを教えてもらうこともあり、話が広がります。教師(自分)にとっても、香港の新たな食文化を知ることができて有難いし、学生にとっても、食べ物・飲み物について一生懸命日本語でプレゼンのように話すことになるので、スピーキングの良い練習になります。
その後、私は生活していくにつれて更に好きな物ができたのですが、その中で学生達のテンションが上がったのは『墨西哥包』や、『清蒸魚』、『阿華田』でした。
墨西哥包
香港で有名なパンと言えば『波蘿包(パイナップルパン)』ですね。『墨西哥包(メキシコパン)』はそれにちょっと近いのですが、パンの上にのっているバターのクランブルのようなものがもっと柔らかくて滑らかな感じです。ローカルのパン屋さんで売っていますので、よかったらぜひ試してみてください。
ちなみに、こちらは「凱施餅店(Hoixe Cake Shop)」の『墨西哥包』です。
その「凱施餅店(Hoixe Cake Shop)」のURLはこちら↓
ちなみに、このお店では8ドルで売っていました(2022年11月現在)。
清蒸魚
『清蒸魚(蒸し魚)』はいろいろなレストランで食べられます。特徴は、蒸す時に大量のネギやショウガを使うことと、蒸した後にかけるタレ(油+醤油&砂糖を混ぜたもの)です。
調味料と一緒に煮るわけではないので、日本の煮魚とは違って、魚本来の味が結構前面に出ると思います。そのため、魚が新鮮で、且つ、魚自体の味や香りがとてもよかったら格別に美味しくなります。
香港の蒸し魚ではいろいろな魚が使われますが、私が一番好きな魚は『黃立倉(英名:Pompano)』という魚です。マナガツオか、それに近い魚だと思います。この魚は何も味付けしなくても、魚自体の味が強いんですよね。
『黃立倉』はこちらの写真のようにローカルスーパーでも売っていますので、調達するのもハードルが低いです(広東語が必要な街市へ行かなくてもOK!)。
『清蒸魚(蒸し魚)』は基本的に蒸すだけなので、自宅でも作ることができます。蒸した後にかける砂糖&醤油のタレ(蒸し魚用の醤油)もローカルスーパーのを買えば、手作りをして配合に四苦八苦することもありません。
ちなみに、この時は面倒くさがりすぎて、写真のように、蒸し魚ではなくマース煮みたいにしてしまったのですが(苦笑)、魚の形やサイズなどは認識いただけるかと思います。
阿華田
『阿華田(Ovaltine)』は『ミロ』とほぼ同じではないか?!と思われる飲み物です。この飲み物は、香港の茶餐廳のメニューにありますし、スーパーにも粉のものが売っています。
私はいつもホットのを飲むのですが、ちょっとミルクココアっぽくて、ほどよい甘さでホッとする感があります。ビタミンBとか栄養も豊富なので、疲れている時にもオススメです。
お菓子売り場に行くと、『阿華田(Ovaltine)』のお菓子を見かけることもあります。こちらの写真は『阿華田(Ovaltine)』を使ったクッキーです。
ちなみに、このクッキーのパッケージを見たら、香港産ではなく、インドネシア産でした。そのため、『阿華田(Ovaltine)』は香港特有のものではないようですが、それでも、香港の方々には子供の頃から馴染みの深い飲み物となっています。
日本の地方の文化・方言に詳しい
経験からお伝えしたく思うのですが、日本語を習いに来ている香港の学生達は、“日本マニア”と呼べるぐらい日本が大好きで、日本に詳しい人が多いです。東京や大阪など、日本の大都市や有名どころにはもう興味がなく、地方を開拓している人も数多くいます。
そのため、地方の文化や方言に興味がある人がたくさんいます。正直、日本人の私よりも地方を訪れている学生が大勢いて、教師として自分が恥ずかしく感じることもあります(苦笑)。
そんな国内旅行の経験値が低い私でも、日本人として紹介できる地方の文化や方言はあるわけで、授業の中で紹介すると、喜んでくれたり、時にはとても楽しそうに経験談を話してくれたりするので、需要があることを感じました。
冒頭で大都市には興味がないと書きましたが、それでも大阪はかなり人気がある印象を受けます。香港の方々は買い物が本当に好きなので、それで特別魅力を感じるようです。そのため、大阪弁(関西弁)は、どのクラスでも興味津々な様子でした。
そして、私は一度だけではありますが、沖縄へ行ったことがあり、また、学生時代のアルバイト先に沖縄出身の人が多くいたことから沖縄の言葉(沖縄方言)を少し知っているため、授業で紹介してみると、どのクラスでも、今まで自分達が学習してきた日本語と違いすぎて度肝を抜かれるという雰囲気になっていました。
日本のことなら何でも知りたい!という日本が大好きな学生にとっては、標準語とも関西弁とも全く違う沖縄の言葉はとても新鮮で、面白く感じるようです。
そして、私が受けた印象では、大都市の東京と大阪を除いた場合、香港の方々の間では旅行先として北海道と九州全体が特に人気で、更にコアな日本好きとなると、青森県や三重県、宮城県、山口県、石川県などの人気が高い印象です。
しかし、それ以外の地方も、学生達が詳しく知らないだけで、紹介すると目を輝かせて盛り上がることが多々あります。今でも覚えているのは、茨城県を紹介した時です。
「ここはメロンで有名です。メロンの生産量が日本一です」と紹介したら、大騒ぎ(もちろん良い意味で)!!!
学生達は、日本でメロンと言ったら北海道しか思いつかない様子でした。
そのため、クラス全体がどよめいて盛り上がりましたし、このように紹介できる地方の情報が多いと学生とコミュニケーションができる回数が増え、距離が縮まりやすくなります。
また、授業づくりの観点からしても、授業が単調で退屈になりそうだと思った時などに、日本の地方の豆知識やトリビア的なものを紹介すると一気に学生のテンションが上がり、授業の雰囲気を変えられることがあるので、おすすめです。
まとめ:学生と良い関係を築いて、ぜひ楽しくレッスンをしましょう!
この記事では、香港で学生達と良い関係を築く秘訣について、第二弾の紹介をしました。
参考にできそうな点があったら、ぜひぜひ取り入れてくださいね。
この記事が少しでも皆さまのお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
香港人が好きな話題は何ですか?日本のどんな分野に興味がありますか?