【JLPT N3文法】~くせに

JLPT N3文法 くせに

接続:

[V普通]+くせに

[い形]+くせに

[な形]な+くせに

[名詞]の+くせに

意味:

~のに(非難・軽蔑・不満を含む)

ポイント1

 A くせに、 B 

A…人や人が存在する組織・グループ。また、それらの状態。

B…Aに対する非難・軽蔑・不満の言葉。

ポイント2

この文型は主語が「私」の行為や状態には使わない

(〇)私はこんなに元気なのに、病気になったなんて信じられない。

(×)私はこんなに元気なくせに、病気になったなんて信じられない。

   A:ケーキ作り、終わったんだね!味はどう?

(〇)B:う~ん…あまりおいしくない。頑張って作ったのに…

(×)B:う~ん…あまりおいしくない。頑張って作ったくせに…

ポイント3

この文型は、対象の中に人が存在する必要があるので、自然現象や主語が無生物の場合は使えない

(〇)もう夜9時なのに、まだこんなに明るい。

(×)もう夜9時のくせに、まだこんなに明るい。

ポイント4

この文型は話し言葉で、軽い気持ちで使うこともある

ポイント5

「~くせして」という言い方もある。「~くせに」と同じ意味だが、「~くせして」のほうがもっと非難の気持ちが強く、相手の目の前で直接使うと、その相手に対してかなり非難や軽蔑が強い印象を与える

1.「何も協力しないくせに、口出しするな!」

2.「何も協力しないくせして、口出しするな!」←こちらの方が怒りが強い

ポイント6

★「それなのに」+”非難の気持ち”を表す「そのくせ」という言葉(接続詞)がある。

・彼は仕事が忙しくても定時に帰ってしまう。そのくせ同僚の仕事に文句を言うから、もちろん大喧嘩になる。

・彼女は時間に厳しい。そのくせよく遅れてくるから、周囲の人から嫌われている。

「~のに」VS「~のくせに」

「~くせに」「~のに」、どちらも使える場合があるが、「~くせに」は軽蔑や非難の気持ちを含む文型なので、対象の人との関係性に気を付けて使ったほうがいい。

「~のに」…意外性を表す ※自分の行為については残念な気持ちを含む時もある

 例)Aさんは、走るのは凄く速いのに、球技は苦手なんですね。

 → Aさんに対して、ただその意外性を伝えているだけ

「~くせに」…意外性+非難・軽蔑・不満

 例)Aさんは、走るのは凄く速いくせに、球技は苦手なんですね。

 → Aさんに対して、意外性だけでなく、悪意もあるのが感じられる

例文:

・彼は金持ちのくせに、けちだ。

・Aさん、「もうすぐ着く」って言ったくせに、全然来ない。

・あいつは新人のくせに、生意気だ。

・彼女は自分も絵が下手なくせに、他の人の作品を見て笑っていて、なんだk不愉快な気分になった。

・Bさんは、時間があったくせに、手伝ってくれなかった。

・Cさんは週休二日のくせして、疲れたから早く帰りたいと言っている。私は一週間に一日しか休みがないのに。

練習:

・Dさんは、私が間違っているのを知っていたくせに、(                )。

・Eさんは、(                 )くせに、私にばかり車を出してと言う。

・何も知らないくせに、(                         )。