A B ものを。
A B ものを、~。
A…条件形・「~たら」・「~ても」など
B…Aをしたら実現したであろう状態や行為
★Aの部分で現在の状態/過去の事実と異なる仮定の話をして、「もしAをすれば(していたら)、Bが実現する(した)のに」と表現できる。
Bの部分の形が非過去だったら「仮定のこと(これからの話・いつもの話)」、過去だったら「確定のこと(もう過ぎた話)」を表します。
例)①運動すればいいものを。(←これから運動すればいい/いつも運動しておけばいい)
運動すればよかったものを。(←あの時、運動すればよかった)
②説明書を読めばわかるものを、どうしていつも読まないの?
説明書を読めばわかったものを、どうして読まなかったの?
書面でも会話でも使われる。
会話で使われる場合、丁寧に言うときは[です・ます体]が使われることがある。
例)「お電話いただければ、お時間を変更いたしましたものを。」
★以下の順で丁寧度が高くなる
ものを>のに
【~ものを】
・丁寧で、少し古い。
・主観的な内容だけでなく、客観的・中立的に意見を言うときにも使われる。
【~のに】
・主観的に意見を言うときに使われる。
・口語的。
例文:
・(息子は)どうして気付かなかったのか。今、後悔してもどうにもならないものを。
・言ってくれれば僕が直したものを、新しいのを買っちゃったなんて、お金がもったいない。
・Aさんに頼んだらすぐできたものを、(Bさんは)なぜCさんにお願いしたのか。
・(あの人は)自首すればよかったものを。逃げて捕まったから、罪が重くなるだろう。
・10番のバスに乗っていたら間に合っていたものを、今日に限って12番に乗ってしまった。
・あそこでやめておけば勝ち逃げできたものを。
・いつも通りに起きていれば余裕があったものを。
・あの時、もっと本気で走っていたら1位になれたかもしれなかったものを。
・せっかくDさんからも好意が感じられたのに、彼はどうして避けるような態度をとったのだろうか。あのままいけば付き合えたものを。
練習:
・冷静に説明すればいいものを、( )ことはないでしょう。
・最初から事実を( )よかったものを。
接続:
[V普]+ものを [い形]+ものを [な形]な+ものを意味:
~のに