【JLPT N3文法】~にとって

JLPT N3文法 にとって

接続:

[名詞]+にとって

意味:

~の立場から考えると

ポイント1

 A にとって B 

A…人や組織を表す名詞が多い

B…Aの立場から考えた判断や評価など

ポイント2

基本の文型は「~にとって」だが、文の意味や使い方によって、以下のように助詞と一緒にも使われる。

・「~にとっては」

 2つの名詞を挙げて、それぞれを比較する目的で使われ、「~にとっては~が、~にとっては~。」という使い方になる。

 2つ目の名詞を省略し、「~にとっては」を一度だけ使う場合は、「この名詞の立場から考えると~だ。でも、別の名詞(対照的な名詞)の立場から考えたら、違う評価・意見だ/かもしれない」という意味になり、暗に他の対象と区別する働きを持つ

 例)この靴は私にとっては大きいが、妹にとってはちょうどいい。

 例)この靴は私にとっては大きい。(でも、他の人にとってはちょうどいい・小さい/かもしれない)

・「~にとっても

 同類の意味を表す助詞『も』を使い、「その名詞の立場から考えても同様に」という意味で使われる

 例)この靴は姉にとっては大きいそうだが、私にとっても大きい。(姉と私、どちらの立場から考えても大きい)

・「~にとっての」

 「~にとっての」の直後に名詞を置き、その名詞を修飾していることを表す

 例)妹にとっての靴とは、服に合わせるファッションアイテムらしい。

例文:

・香港人にとって、日本はいつでも人気の旅行先だ。

・駅から少し歩く必要はあるが、この部屋は私にとっては最高だ。

・この漢字は学生はもちろん、先生にとっても読むのが難しいだろう。

・私にとっての友達とは、困っているときや大変なときでも見捨てない人だ。

・円安は日本に来る外国人にとっては嬉しいが、日本に住んでいる人にとっては物価が上がって大変だ。

・冬至は香港人にとって家族と食事をする大切な日だ。

・日本人にとって英語が難しいのは、発音も文法も日本語と全然違うからだと思う。

・この映画は本当に面白いと思うのだが、夫にとってはつまらないらしい。

練習:

・(             )は私にとって忘れられない思い出だ。

・私にとって(           )は、故郷のような場所だ。