ポイント1
書き言葉なので、フォーマルな場を除き、会話で使うことはない。
ポイント2
この文型は「ある原因・理由のため、したくないことをせざるを得なくなった」という意味だが、その原因は、自然現象や環境など、個人の能力では解決できない難しいこと。そのため、悪い事態に対して使われる。
ポイント3
「~を余儀なくされる」という受身の形なので、被害者意識(悔しい、悲しい、残念などの気持ち)が含まれている。
ポイント4
既に起こった悪い事態について述べることが多いため、「~を余儀なくされた」という過去形の使用頻度が高い。
例文:
・その航空機は悪天候のため、予定外の空港に緊急着陸を余儀なくされた。
・新型コロナウイルスの感染拡大により、今月の音楽イベントは中止を余儀なくされた。
・大雨による水害で、この町の住民たちは引っ越しを余儀なくされた。
・戦争が激化すれば、他国への移民を余儀なくされる人々が増えるだろう。
練習:
・業績悪化により、A社は( )を余儀なくされた。
・数々の記録を更新した選手であったが、怪我により( )を余儀なくされた。
・( )で、多くの企業は経営方針の変更を余儀なくされている。
接続:
[名詞]+を余儀なくされる意味:
したくないが、~をするしかない状態になる、仕方なく~をしなければならなくなる
★「余儀」…他に取れる方法 → 「余儀ない」…他に取れる方法がない
→ 「余儀なくされる」…他に取れる方法がない状態にされる