①の意味の「~でも」「~だからこそ」について、
どちらの意味の場合でも、高い程度を表す名詞とともに使用し、
「たとえ[名詞]だとしても」または「[名詞]だからこそ」という意味を表す。
②の意味の「~という段階・時点で」は、驚きや意外だと思う気持ちを強調する表現。
A にして B 。
A…時間・年齢・回数などを表す名詞
B…物事の実現・成立・発見・理解などを意味する表現
「ようやく」「やっと」「初めて」などが多用される
「Aの時点でようやく/遂に)」という意味で、達成感や感動、意外性、驚きを表現する。
例文:
①「~でも」「~だからこそ」
・A部長にしてその給与額ということは、この会社の経営状態はあまり良くないのかもしれない。
・この芸術的なシュートはB選手にして初めてできる技だろう。
・大企業にしてリストラがある時代だから、正社員になっても安心できない。
・成績トップのCさんにして考え込む問題なのだから、私がわからなくても当然だと言える。
・そのような売上額はこの業界大手のD社にしてようやく達成できる数値だろう。
・ベテランの釣り人にしてその釣果ということは、素人がここで釣りをしても大して釣れないと思われる。
②「~という段階・時点で」
・この子は結婚7年目にしてできた子で、本当に私達にとって宝なんです。
・海外でカジノへ行ってみたら物凄い強運で勝つことができ、一晩にして大金を手に入れた。
・子どもの頃に始まった漫画が、15年目にして遂に最終話を迎えた。
・転職活動を始めたがなかなか仕事が見つからず、10社目にして採用してもらえた。
・この資格試験は本当に難しく、4回目にしてようやく合格することができた。
・Aさんの娘さんは秀才で、海外の大学を20歳にして卒業したそうだ。
・知り合いのEさんの話だが、職を失い金銭的余裕がなくなった時、それまで仲良くしてた人達の中には一瞬にしてEさんから離れていった人達もいたらしい。
練習:
・お金持ちにして( )、庶民達は( )。
・Aさんは( )歳にして( )らしい。
・
接続:
[名詞]+にして意味:
①~でも、~だからこそ / ②~という段階・時点で