A にもまして B 。
A…時間を表す名詞・疑問詞・「それ」など
B…Aより増えたこと・程度が高いこと
「Aもそうだが、それ以上にB」という意味で、数量・頻度・程度などがずいぶん増えた(高くなった)ことを強調して言うときに使われる。
★よく使われる名詞→「以前」「昨年」「例年」「前回」「先月」
硬い言葉。書面や、会議やスピーチなどフォーマルな場で話すときに使われる。
★[疑問詞]にもまして
疑問詞を使う場合、それが一番であることを表す。
・いつにもまして…どんな時よりも
例)彼女はいつにもましてきれいだ。(←彼女は今までで一番きれいだ)
・何にもまして…何よりも
例)何にもまして健康が大切だろう。(一番大切なのは健康だろう)
・誰にもまして…誰よりも
例)彼は誰にもまして仕事が早い。(彼は一番仕事が早い人だ)
・どこにもまして…どこよりも
例)ここはどこにもましてサービスがいい。(←ここは一番サービスがいい店だ)
「~にもまして」の品詞を細かく分けると、以下のようになる。
に…時間を表す助詞
も…強調を表す助詞
まして=増(ま)して(「増します」のて形)
増します…動詞の1グループ。自動詞・他動詞両方あり。
[名詞]が増(ま)します → [名詞]の量が多くなります/程度が高くなります
※「増(ま)します」と「増(ふ)えます」の違い
・増します…数量が多くなる/能力・程度が高くなる
・増えます…数量が多くなる
例文:
・例年と異なり寒い日が続いているからか、今週は先週にもましてヒーターの購入客が増えている。
・今年は例年にもまして台風の上陸数が多い。
・おかげ様で我が社の新製品の売上は前四半期にもまして好調が続いております。
・円安ということもあり、いつにもまして外国人観光客が多い。
・今回の試験は前回にもまして難しかったように感じる。
・物件探しでは広さも大切なポイントだが、それにもまして家賃が重要だ。
・今年の夏は昨年にもまして暑さが厳しく感じられる。
・素敵なプレゼントをもらい感激したのだが、誕生日当日に忘れずにおめでとうと連絡をくれたことが何にもまして嬉しかった。
練習:
・同僚のAさんは誰にもまして( )。
・仕事を選ぶ際、たしかに( )についてよく検討しなければならないが、それにもまして( )が重要だと思う。
接続:
[名詞]+にもまして [疑問詞]+にもまして意味:
~以上に更に(~よりもっと)